UXの知見を深めたいと思い、UX KOBE vol.2 カスタマージャーニーマップに参加してきました。
以前vol.1の講義にのみ出席していましたが、ワークショップは初めて。どきどきしながら行ってまいりました。
ちなみに、この日は東京ではニュースになるほどの大雪が観測された日。
自宅付近でも神戸市内では珍しいくらいの積雪でしたが(10cmくらい?)、三宮に着いたら全く積もっていませんでした。w
カスタマージャーニーマップとは?
まずは、カスタマージャーニーマップに関する浅野先生の講義から。
人がある製品を買うとき、製品そのものの機能よりも、製品を使うことで得られるサービスを重視しているそうです。
たとえば、阪急電鉄の沿線に住む人は、阪急電鉄の電車としての性能(静かで穏やかに走る、時間に正確など)よりも、阪急電鉄を利用することで手に入る、通学・通勤面のメリット、休日の行楽地などへのアクセスといったサービスが欲しい。
阪急電鉄が個々人の生活のコンテキスト(文脈)に合っていれば、それを選びます。もちろんJRのほうがコンテキストに合うユーザーの場合は、JR沿線を住む場所として選ぶ可能性が高いはず。
すべての人は、それぞれのコンテキストを持って考え、行動しています。
ある特定のユーザーのコンテキストに沿っていれば、他の多数の人が利用しないサービスでも、使ってもらえる可能性は高いそうです。(スマートフォンのアプリはその最たるものと言えそう)
製品というピンポイントな視点ではなく、コンテキストに沿って行動するユーザーが、サービスとどのように関わっているのか?を考えていくことが大切なのだそうです。
では、サービスを利用してもらうために、ユーザーに価値ある体験を異なるタッチポイント(機会)をごとに提供するには、どのようにすればよいか?
それを調査し、考察する方法として、カスタマージャーニーマップという手法があります。
より理解するために、なぜ?なぜ?と繰り返し尋ねること
講義の後はワークショップの開始です。
「居酒屋の注文システムの提案」を目標に、グループごとにわかれて次のように進んでいきました。
1.グループ内でユーザーインタビューのトレーニング
2.グループ内からリードユーザーを選び、さらにインタビュー
3.カスタマージャーニーマップの制作
4.新しいアイデアの検討
5.プレゼンテーション・講評
最後のプレゼンテーションの中で、浅野先生の「インタビューでは『なぜ?なぜ?』と繰り返し尋ねる」というお話が印象的でした。
人は全員違っていて、みな違う文脈で動いています。なぜそのような行動をとったのか?なぜそう思ったのか?個人の思考を深く掘り下げて聞いてゆき、その人が持つユニークな点に気づけば、新しいアイデアが生まれるのだそうです。
(ちなみに、カスタマージャーニーマップを作るときのリードユーザーは、サービスをよく利用していて、なおかつ変わった使い方をしているエクストリームユーザーを選ぶと良いそう。ふむふむ。)
わたしは人の言葉を聞いたり、ふるまいを見ては「この人はなぜこう思うのだろう、なぜこのような行動を取るのだろう」と考えてしまうたちです。(考え過ぎて深みにはまるときもあります…)この思考ぐせは意外と使えるのかもしれないな~と思いました。
ただ、考えるだけではなく口にして尋ねなければ意味はありませんし、掘り下げて聞いた中にアイデアの原石があることに気づくには、相応の経験が必要なようにも思います。
ふだんパソコンに向かってばかり仕事していますが、日頃から人を観察するくせをつけ、気になったことは尋ねてみる…ということを意識しておこなっていきたいです。
ワークショップはもちろんのこと、懇親会で初めましての方と交流することもでき、とても充実した一日でした。
4月以降も定期的におこなわれるそうですので、できる限り参加していきたいです。